CREIS Japan



Dr.CREIS
2007年オフィスマーケット予測
 今年8月に発売開始した「オフィスマーケット中期予測2007」から、東京23区の動向について簡単にご説明します。

 生駒データサービスシステム(IDSS)では1997年から毎年、オフィスマーケットの将来動向を予測しています。2006年からは東京23区、大阪市、名古屋市に加え、地方中枢都市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)の予測を行っており、今年から「オフィスマーケット中期予測2007」としてレポートを販売しています。(商品の詳細はこちら)

 今回は、この「オフィスマーケット中期予測2007」から、東京23区の今年と来年の予測結果についてご紹介します。


■経済動向
 まず、予測の前提となる経済動向について確認します。経済動向は賃貸オフィスビルの供給と需要両方に影響を与える重要な要因です。IDSSでは「社団法人日本経済研究センター」の実質GDP成長率の予測値を採用しました。(図表1)この予測を見ると、今年から来年にかけての経済は、2003年から続く2%前後を維持する好調な経済動向となっています。


【図表1 実質GDP成長率の予測】
 2007年2008年出典
実質GDP成長率2.0%2.2%社団法人日本経済研究センター
「第130回短期経済予測」
(2007年5月24日発表)


■需給バランスと空室率
 新規供給面積の予測については延床面積1万坪未満のオフィスビルを対象に行っています。(延床面積1万坪以上のオフィスビルは計画値の積み上げで算出)その結果、今年から来年にかけての供給は中小型ビルで各年6万坪以上の予測結果となり、2004年以降の過去3年間の供給面積(4〜6万坪)と比較して高い水準となる見込みです。更に延床面積1万坪以上の大型オフィスビルの供給量を積み上げると、今年は25〜30万坪と過去5年間では2003年に次ぐ高水準となりそうです。来年の新規供給量は低水準に留まる見込みですが、今年から来年にかけては好調なマーケットを背景に概ね活発な供給が行われると見てよいでしょう。
 一方、今年の新規需要面積は大型オフィスビルのストックの大幅な伸びと高い経済成長が影響して20万坪を超える水準となりそうです。マーケット全体としては、賃料改定による賃料負担増がテナントの動きを沈静化させる要因にもなることが予想されるため、前述した新規供給量には届きませんが、空室在庫が不足しているマーケットにおいて最新の大型オフィスビルが牽引役となり、活発なマーケットが今年も継続すると言えるでしょう。
 上記の予測結果からはじき出された空室率は、2006年の2.6%上回る水準となりそうです。上昇ではありますが、全体的なマーケット環境は好調であり、例年以上に大きな供給量によってマーケットが若干緩和される程度の動きになると予測されます。一方、来年には好調な経済動向と供給の抑制により空室率はほぼ横ばいとなっています。来年までのマーケットはやや緩くなりつつも、好調さを維持するでしょう。


【図表2 空室率の予測】
 2007年2008年
空室率


■平均募集賃料
 平均募集賃料については2006年と比較して今年は大幅に上昇する結果となりました。最も厳しかった2006年の空室在庫不足の影響を引き続き受けるため、オーナー優位のマーケットが継続すると予想されます。来年も2007年ほどではありませんが引き続き上昇傾向にあると予想結果がでています。一方、賃料面で注意すべき点は賃料改定によるテナントの負担増の影響です。オフィスビルの属性によりテナントの負担能力は異なるため、今後はマーケットにおける各セグメントのオフィスビルで一様に賃料が上昇するとは限らないことを考慮すべきでしょう。


【図表3 平均募集賃料の予測】
 2007年2008年
平均募集賃料
変動率

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